お知らせ
2025.10.15
Yahoo!乗換案内のデータで見る「大阪・関西万博」期間中の検索傾向
■目次
1. 会期中の検索件数の推移
2. 曜日別の検索傾向
3. 時間帯ごとの検索傾向
4. 8月13日の大阪メトロ運休時の検索のピークは
5. 8月13日の夜、どこへ向かおうとしていたのか
■検索データについて
出発または到着に「夢洲」「2025年日本国際博覧会 大阪・関西万博」が指定された検索数をもとに集計。
1. 会期中の検索件数の推移
対象のクエリが会期中にどれくらい検索されたのかを、時系列でまとめてグラフ化しました。
開幕日にかけて:検索数が急増
検索数は万博開幕直前の4月上旬ごろから徐々に増加し、Adoのオープニングスペシャルライブが開催された開幕日(4月13日)に大きく伸びたことがわかります。
その後もしばらくは高い水準を維持していましたが、6月に入ると「水上ショー」の一時休止や梅雨の影響もあり、やや落ち着いた動きを見せています。
夏休みシーズン:再び盛り上がりを見せる
「水上ショー」が再開された7月11日には再び検索数が急増。
さらに、夏休み終盤に向けて検索数が再度盛り上がりを見せ、大阪メトロの運転停止が発生した8月13日〜14日には期間中でも大きなピークとなりました。
終盤:花火大会と駆け込み需要で再び上昇
9月以降は、9月6日からの花火大会開催や終盤の“駆け込み需要”の影響もあり、検索数は再び上昇傾向に。
なかでも、3連休の中日である9月14日には会期中最大の検索ピークを記録しています。
2. 曜日別の検索傾向
乗換案内全体の検索と、万博関連の検索について、曜日ごとの傾向を比較してみましょう。全体の検索では、平日から金曜〜土曜にかけて検索数が増加し、日曜日に減少する傾向が見られます。
一方、万博関連の検索では金曜日の増加はそれほど大きくなく、土日で検索数が大きく伸びていることがわかります。
このことから、万博に来場を予定していた利用者の多くが、土日を中心に来場計画を立てていたと考えられます。

3. 時間帯ごとの検索傾向
検索傾向を時間帯別に見るために、平日と土日に分けて比較しました。平日の傾向
全体の検索数は、朝7時〜8時と夕方17時〜18時にピークがあり、通勤・通学の時間帯と一致しています。
一方、万博関連の検索では朝の傾向は全体とほぼ同じですが、夕方以降は異なり、21時ごろにピークを迎えています。
これは、万博の開催時間が9時〜22時であることから、21時を過ぎた頃に帰宅のための検索が集中したと考えられます。

土日の傾向
土日についても、万博関連の検索ピークはほぼ変わらず21時ごろに集中しています。
一方で、全体の検索では通勤・通学の利用が減るため、明確なピークが見られず、なだらかな形状となっています。

4. 8月13日の大阪メトロ運休時の検索のピークは
8月13日、万博会場からの帰宅が増える午後9時半ごろに、大阪メトロ中央線が運転を停止。この影響で、帰宅困難となった人々が駅や会場内に滞留したというニュースをご覧になった方も多いかと思います。では当日、現地の人々はどのように「乗換案内」を利用していたのかを見てみましょう。
検索のピークは22時ごろ
通常の平日であれば、検索件数のピークは21時前後で、その後は緩やかに減少していきます。
しかしこの日は、大阪メトロ中央線が運転を停止した21時半以降から検索件数が急増。
その後、夢洲~コスモスクエア間で折り返し運転が開始された22時ごろに検索のピークを迎え、以降は徐々に減少していきました。

5. 8月13日の夜、どこへ向かおうとしていたのか
夕方以降:「新大阪駅」への検索が多く
夕方以降は、多くの方が「新大阪駅」を目的地に検索していました。新幹線への乗り換えを予定していた方が多かったのかもしれません。
21時以降:「本町駅」「弁天町駅」など主要な乗換駅が浮上
21時以降、大阪メトロ中央線が運転停止となった後は、「本町駅」や「弁天町駅」への検索が急増しています。
これらの駅は、大阪環状線や地下鉄御堂筋線など、主要路線への乗換駅であり、代替経路を探す動きが反映されていたと考えられます。
22時以降:「コスモスクエア駅」への集中
その後、22時ごろに夢洲~コスモスクエア間で折り返し運転が開始されたタイミングでは、「コスモスクエア駅」への検索が著しく増加しています。

おわりに
「Yahoo!乗換案内」の検索データを見ると、「大阪・関西万博」の開催が人々の移動行動に大きな影響を与えていたことが分かります。開幕直後や秋の大型連休、そして交通トラブル時などに検索数が増加しており、リアルタイムに移動ニーズが高まっていたことをデータが示しています。こうした検索動向の分析は、大規模イベント時の交通対策や来場者対応を考える上でも重要なヒントになります。今後もデータを通じて、人の動きや街の変化を見つめていきます。
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